「ロシアについての新しい歌」プロジェクト 続編を開催いたします!

今回取り上げるのは、『カミツレの野原』を選びました。『正午に影が消える』というソ連のテレビドラマシリーズのために作られた曲です。作曲家はレオニード・アファナシエフ。最初は歌詞のないインストゥルメンタルとして作曲されましたが、すでにドラマの撮影が進んだ後、詩人のイゴーリ・シャフェランが招かれ、メロディーに合わせて歌詞がつけられました。

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ネット上では、この曲について、こんな話が出てきました。レオニード・アファナシエフはパイロットでした。彼は大祖国戦争の前線に出征し、中隊長として、最も困難な任務に参加し、116回も出撃しました。

 ある日、疲れ果てて戦闘機の操縦桿を握りながらうとうとしていたレオニード・アファナシエフは、戦闘任務を終えて飛行場に戻る途上でした。彼は、自分自身に対しても、飛行機に対しても、コントロールも失っていました。最後の力を振り絞ったレオニードは、自分が飛んでいる場所を見て、飛行機を着陸させる場所があるかどうかを探していました。その時、飛行機の翼の下で見たものに感動したのです。それは水面の上を飛び、太陽は輝く中、青い水の中で、空、雲、海岸の森、そして彼の飛行機、周りのすべてが映し出されていました。その瞬間、音楽が頭の中で鳴り響きました。この衝撃が彼に飛び続ける力を与えました。そして、着陸に成功し、彼は有名なメロディーの原曲となった音楽を録音しました。

ロシア連邦文化科学協力庁の依頼で、才能ある歌詞翻訳家の岡村雄一郎さんが歌詞を日本語に訳してくださいました。そして、今回歌を歌うことになったのは、ロシアや国際的な声楽コンクールで優勝している実力派歌手、関森温子さんです。

ここで申し上げておきたいのは、歌詞の翻訳はとても難しい作業であるということです。これは、自分で歌詞を書くより難しいかもしれません。韻を踏んでオリジナルに最大限に近づけ、音楽のリズムにのせていくことが必要です。翻訳者の岡村雄一郎は今回も見事な仕事をしてくれました。

この曲が日本でロシア語や日本語で歌われることを心から願っています。

関森温子さんのプロフィール

東京藝術大学卒業。東京音楽大学大学院修了。同大学大学院助手・声楽研究員を 4 年間務めた後、ロシア国立マリインスキー劇場附属アカデミーで 2 年間の研修を積む。オブラスツォワ国際声楽コンクールでラフマニノフ最優秀歌唱賞及び特別賞、リムスキー=コルサコフ国際声楽コンクール入賞 、ラフマニノフ最優秀歌唱賞受賞。第 18 回日本声楽コンクール第 1 位及び東京都知事賞受賞。オブラスツォワ国際コンクールガラコンサート、ユスーポフスキー宮殿コンサート、在アルハンゲリスク州ロシア国立フィラルモーニア、在サンクト・ペテルブルク市ロシア国立フィラルモーニア小ホール(グリンカホール)両ホールより招聘を受け、ソロコンサートを行う。ロシア・日本国内に於いて多数のコンサートに出演。

三林輝夫、故滝沢三重子、平山恭子、L・ゲルギエヴァ女史、故E・オブラスツォワ女史の各氏に師事。二期会、日本・ロシア音楽家協会各会員​

 

関森温子.『カミツレの野原』、日本語
関森温子、『カミツレの野原』、ロシア語